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情報共有システム(ASP)支援

CALS/ECにおける情報共有とは

CALS/ECにおける情報共有とは、公共事業の各段階において、受発注者および関係機関、 国民等が必要とする情報を、インターネットを介して関係者間で電子的に共有し相互に活用することを言い、 その一般的なメリットとしては、「情報の一元管理による品質の向上」や「移動時間の短縮」「ペーパレスによる保管スペースの縮小」などが挙げられます。

また、情報共有システムとは、上記情報共有を効率的に行うために開発されたシステムのことを言い、 システムを大別すると以下の2タイプに分類することができます。

(1)発注者が自ら運営管理する形態である発注者サーバ方式
(2)工事施工の当事者ではない第三者によって運営されるASP(アプリケーションサービスプロバイダ)方式

システムの活用については、メールと比較しても「情報の一元管理ができる」「担当者の交代あるいは 新加入者への引継ぎが容易にできる」「登録されたデータを電子納品に活用できる」などのメリットがあるとされています。

なお、近年では、導入のコストおよびセキュリティ管理等を考慮し、国土交通省をはじめとして、 主に(2)のASP方式での情報共有が試行・導入されるケースが増加しています。

情報共有システムを提供する会社については、国土交通省がまとめた「情報共有システム提供者における機能要件」の 事業者別・機能要件対応状況一覧表が以下のホームページにて公開されています。
http://www.cals-ed.go.jp/

当会の賛助会員である「株式会社建設総合サービス」をはじめ、計6社が全ての要件を満たしています。 (2009年3月27日公表データより)
その他、価格やサポート体制などについては各社にお問い合わせ下さい。

システムを活用した情報共有のイメージ

CALS/ECにおける情報共有とは

一般的に、工事打合せ簿など帳票の発議や決裁を電子的に行うことや関係書類を登録して共有化を図ること、 その他、 受発注者間のスケジュールの共有、登録されたデータを電子納品用のデータに変換する機能などが設けられているようです。

(工事打合せ簿(標準帳票様式)の発議画面・例)

内容を入力することで、打合せ簿のPDFデータが作成され、そのまま電子納品データとしても活用することができます。

(スケジュールの共有・例)

受発注者間のスケジュールを登録・共有することができます。
スケジュールを登録した旨のお知らせ機能などを設けています。

AP2008における情報共有について

AP2008は、6つの重点分野及び目標より構成されており、その目標-(2)に、 受発注者間のコミュニケーションの円滑化が記載され、「情報共有システムの利活用により発注者・受注者間のコミュニケーションの円滑化を図ること」を目的としています。

具体的には、システムを活用することで、紙文書による書類の整理、関係者での共有がなされていないことや、 受発注者間のやりとり(打合せ、照会、協議等)に時間を要することなど数項目に対し効率化を図っていく方針です。

国土交通省における情報共有の実証

これまで当研究会にて把握している範囲にて、参考までに情報をご提供します。
(記載の情報が古く正確でない場合についてはご了承願います。)

○北海道開発局・・・局システムの廃止と共にASPを利用した情報共有の運用が拡大され、 H21年度では、大部分の開発建設部(函館開発建設部など)の工事および業務にてASPを利用した情報共有を導入しています。
システムは請負者側が選定することが基本ですが、4事務所では発注者が選定したシステムによる試行が行われています。

○東北地方整備局・・・H21年度にASPを利用して120件程度(予定)の試行を行っています。
システムは請負者側が選定することとなっています。

○北陸地方整備局・・・H21年度にASPを利用して100件程度(予定)の試行を行っています。
システムは請負者側が選定することとなっています。

○関東地方整備局・・・H21年度にASPによるシステムの提供会社を3社選定し、100件程度(予定)の試行を行っています。

○中部地方整備局・・・H21年度にASPによるシステムの提供会社を1社選定し、 100件程度(予定)の試行を行っています。なお、当試行とは別に、昨年より継続してASPによる実証実験を行っている事務所もあります。

○近畿地方整備局・・・数年前より大型案件にてASPを利用した試行を行っています。
システムは請負者側が選定することとなっています。

○四国地方整備局・・・H19年度にASPによるシステムの提供会社を2社選定し、H21年度においても2事務所にて試行を継続しています。

○九州地方整備局・・・H21年度にASPによるシステムの提供会社を1社選定し、100件程度(予定)の試行を行っています。

○四国地方整備局、沖縄総合事務局については、ASPではなく発注者サーバ方式にて運用を行っています。

APSシステムの選定について

将来的には、異なるASPを利用しているユーザー間でも情報共有が出来るような仕組みについて検討されてはいます。準備期間として数年間は必要と思われます。

その間の実証実験では、受注者が選定したシステムを利用しても良い場合もあれば、 発注者側の意向(選定会の実施を含む)により利用するシステムが決定されることもあるようです。 どのシステムを使用するかについては、受発注者間でしっかりと事前の協議をすることが必要です。

なお、発注者側がシステムを選定(特定)する場合のメリットは、監督員等が操作するシステムが限定されるため、 発注者が色々なシステムの操作を習得する必要がないことなどが考えられます。

一方で、受注者側が選択する場合のメリットは、受注者はいつでもシステムを変更できることおよびシステム提供企業についてもより多くの企業にて利用して欲しいことなどから、 価格の低下や機能の改善が頻繁に行われるといったサービスの向上が促進されることが考えられます。

APS対象工事に遭遇したら…

まずは、発注者にシステムの選定は企業がするのか、発注者からの指定があるのかを確認します。 発注者からの指定がある場合には、発注者から作業の指示がありますので問題ありません。

受注者にて選定する場合は、国土交通省がまとめた「情報共有システム提供者における機能要件」の 事業者別・機能要件対応状況一覧表が ホームページ(http://www.cals-ed.go.jp/)にて公開されていますので、 各社に連絡して数社から見積もりを取られることをお勧めします。

なお、当会の賛助会員である「株式会社建設総合サービス」をはじめ、計6社が全ての機能要件を満たしています。(2009年3月27日公表データより)
見積もりの条件としては、初期設定費用、20ユーザー程度の登録料金、1GB程度の月額利用料金、訪問サポート費用などが必須です。

また、利用できる機能を制限することにより当初は安価で提供し、後に機能を追加せざるを得ないシステムもありますのでご注意下さい。

なお、殆どのシステムには無料体験できるデモサイト等が用意されていますので、活用するのもいいかもしれません。 その後、利用するシステムについて、利用契約申込書などの必要書類を記載すると、約2~3日でシステムが利用できるようになるようです。